第50回地方委員会をWEB会議で開催しました

 

 

 第50回地方委員会を6月10日(水)15:00よりWEB会議で開催し、役員・代議員など67名が参加しました。
 森会長の主催者挨拶の後に執行部からは、2020春季生活闘争の現状報告、政策制度の取り組み、会計監査などが提案され満場の拍手で承認されました。
 今回の地方委員会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために初めてWEB会議で開催しましたが、地方委員の方々の協力によりスムーズに議事進行を行えることができました。

主催者挨拶

 第50回地方委員会にご参加の構成員の皆さんお疲れ様です。
 本委員会は「2020春季生活闘争中間総括」「中間決算報告」と当面の運動を提起し、今後の運動に繋げることを目的に開催します。コロナウィルスの感染状況は香川では落ちついた状況ですが、三密の徹底から本委員会を初めてWEBでの開催とさせていただきました。初めてのことで何かと支障もあるかとは思いますがよろしくお願いします。

◆最初に、現下の政治・経済情勢に触れます。

 国際的には、パンデミックとなったコロナウィルスが世界中を巻き込み、その対応に追われた状況に尽きます。
 国内では、安倍一強政治はコロナ対策の議論の中、検察庁改正法案を強行的に成立させようと躍起となりましたが、ツイッタ―などでの有名人や元検事総長をはじめとする多くの国民の反対の声の前に、今国会での成立を諦めることとなりました。まさに、政治の司法への介入であり、内閣の人事権を好き勝手にし、この間のモリカケ問題、IR不正問題、桜の会に見られる政治の私物化の責任、河井元法務相夫妻の公職選挙法違反などを回避しようとするものに他なりません。
 また、コロナの緊急事態を盾にして平和を脅かす9条改憲に執念を燃やす安倍首相をはじめとする改憲推進派は国民投票法案改正の国会議論に躍起となるなど、まさに時を選ばぬ、ご都合主義の姿勢に対しては今後もしっかり対峙していく必要があります。
 香川においては県議会でリベラル会派から二人の離脱という動きもあり、連合香川として本人含め会派議員との意見交換も行ってきました。いづれにしても基本的には推薦議員がまとまった会派は必要であり、今後もそういった方向性を求めるものです。今後四団体会議でしっかり議論をしていく必要があります。
 そして、来年4月に予定される丸亀での市長選、市議選については今後早急に候補者の確認、選挙態勢の整備について議論を進めることが必要です。また、解散総選挙を想定した衆院3区の候補者選定も進めていく必要があり、早急に四団体会議での議論を進めることが重要です。
 一方、経済状況では、コロナウィルスの外出自粛等の影響で多くの産業分野での経営悪化を生じ、働く者に加えて中小企業をはじめとする経営者や個人自営業主においても多くの悪影響が出ており、地方経済も落ち込み、不安が続いています。その対策は国や県、市町においても講じられてはいますが、手続きが複雑、急ぐ間に合わないといった課題も出ています。

◆2020春季生活闘争については、

 連合香川の今闘争の取り組みはコロナの影響で、3月からは多くの会議や集会等が書面開催や延期・中止となりました。しかし、闘争前半の2月期においては、2016年からの「クラシノソコアゲ応援団」としての連合キャンペーン(街頭市民意識調査)、香川労働局と経営者協会への要請行動、各地区協単位での情報交換会については継続してきました。
 「働く者・人を犠牲にした成長戦略」など政府の施策や、それに便乗した企業活動で招いた雇用の劣化が格差・貧困、生活不安を作り出したことに注視し、人への投資、働き方を軸にした安心社会を作り出すために、「大手追従・大手準拠」からの脱却により、「賃金の社会的水準確保」、「底上げ・底支えと格差是正」、さらに、非正規労働者や未組織労働者などを含む社会全体への波及、長時間労働是正のための「Action!36」の様々な取り組みに、極めて厳しい状況の中でも各労組に奮闘いただきました。
 現状は、コロナの影響で妥結回答組合数は昨年数を600程下回り、賃上げ結果では、平均賃金方式で5,536円(1.90%)、昨年比▲507円(▲0.18%)と下回る状況。しかし、賃上げが明確にわかる集計では300人未満が率で300人以上を上回るとともに5月の集計を上回っており、賃上げの流れが中小で継続、非正規の賃上げも加重平均で時給・月給が昨年同時期比で上回っています。
 香川においては、中央と同様な傾向はみられますが、未解決・未報告の組合もまだまだ多くあり、すでに解決している組合と一丸となり支援し、結果を出すことが、公務労働者・セーフティーネットの最低賃金など社会的な波及に繋り、全ての働く者の処遇改善の実現につながることを確認し合いたいと思います。

働き方改革については、

 労働組合が求めてきた「長時間労働の是正」「非正規労働者の雇用安定・処遇改善」などは「Action!36」の取り組みも合わせて今春季生活闘争において、職場実態に応じた労使の知恵と工夫が表れています。
 また、コロナ対策として今回大企業を中心に行われた在宅勤務におけるテレワークや時差出勤なども働き方改革の中で言われており、労働者にとっても有効かつ無理のない働き方として検討していく必要もあります。
 いずれにしても、働く者のための働き方改革にむけて、労働組合としての労使交渉強化やチェック機能強化の役割を今後もしっかり果たし、未組織労働者への波及も意識してくことを確認したいと思います。

◆コロナへの対応については、

 連合香川としても三密の徹底から5月1日の第91回メーデーをはじめ諸会議、諸集会の書面開催や延期・中止という対応を取らざるを得ませんでした。4月の執行委員会においては緊急でしたが、コロナ関係のアンケートを要請、集約し、連合本部の政府等への提言をベースに産別から頂いた要望事項を加味した県知事あての提言を4月28日に手交してきました。今後の大規模災害等の緊急事態を想定し、労働組合としての対応をしっかり議論していくことも重要です。

 最後になりますが、本地方委員会での活発な議論をお願いし、開催にあたってのご挨拶にいたします。

2020年6月10日
日本労働組合総連合会
香川県連合会
会 長  森  信夫