連合香川「第27回定期大会」「組織内議員懇談会総会」を開催しました

第27回定期大会

  

組織内議員懇談会総会

 

 連合香川第27回定期大会を1113日(水)13:00より、社会福祉総合センターで開催し、役員・代議員・来賓・組織内議員175名が参加しました。
 冒頭、森会長は「『働くことを軸とする安心社会』づくりを基本とした方針に基づき、市民への『見える化』を意識した運動をすすめていく」と挨拶しました。
 その後、榎原事務局長より2019年度の活動報告が行われた後、2020年度運動方針(案)予算(案)について執行部より提起し、満場一致で承認されました。
 今回は改選期であり、副会長1名、女性2名を含む5名の執行委員と会計監査1名が、新たに就任しました。
 最後に参加者全員による団結ガンバローを行い、今大会を締めくくりました。

 また、定期大会の前段には、組織内議員懇談会第23回総会が開催され、連合香川の組織内議員、連合香川執行委員47名が参加しました。
 組織内議員懇談会・竹本会長の挨拶の後、森裕行副会長より2019年度の活動報告、2020年度活動方針が提起され、満場一致で承認されました。今総会で役員改選が行われ、新会長に高田県議会議員が就任しました。

会長挨拶

 第27回連合香川定期大会の開催にあたり、執行部を代表してご挨拶申し上げます。
 冒頭、今年も台風等による風水害等の災害が広域化、大規模化して発生し、多くの被害があったことに対してお見舞い申し上げます。
 さて、私たちは、昨年11月に開催した第26回定期大会で確認された「働くことを軸とする安心社会」づくりを基本とした方針に基づき、市民への「見える化」を意識した運動を進めてまいりました。この1年間の経過や当面の課題などについて触れておきます。

1点目は2019春季生活闘争について

 安倍政権の経済成長至上の施策が招いた雇用の劣化が格差・貧困、生活不安を作り出している現実を、人への投資こそが納得いく働き方や社会システムを有効に機能させ安心社会が作り出せるとの思いから、①月例賃金にこだわり、賃金の社会的水準確保を重視し、②「底上げ・底支え」と「様々な格差是正」、③そのための「大手追従・大手準拠」の脱却、④非正規労働者、未組織労働者など社会への波及をめざし取り組んできました。
 連合全体では、平均賃金方式で要求・交渉を行った組合の加重平均は5,997円・2.07%(昨年同時期比63円増・同率)。中小組合では額・率ともに昨年を若干下回りましたが、100人未満では昨年を上回り、特に賃上げ分では額・率ともに全規模区分で最も高い結果。非正規の時給では単純平均24.23円(同2.64円増)、加重平均25.91円(同1.21円増)といずれも昨年同時期を上回っています。
 香川においては、構成組織との連携も強化する中で、ミニマム運動・中小組合学習会・情報交換会、個別の単組訪問を行うなど、賃金のみならず様々な制度の理解や取り組みの強化につながったと考えます。結果として、地場・中小組合の賃上げは、昨年を上回る組合が大手組合より多く存在し、連合全体との比較や妥結結果の報告などでは課題は残るものの、地場・中小組合の努力がうかがえた春季生活闘争であったと考えています。
 すでに2020春季生活闘争の議論もスタートしていますが、2019春季生活闘争の成果や課題を整理し、さらに一歩前進させなければなりません。特に、連合本部が提起している中小組合の底上げの闘争、香川での市民への見える化や中小企業団体との連携もさらに進めていくことも重要です。そのために、構成組織大手の皆さんの中小組織の指導など更なる取り組み強化を図らなければなりません。

2点目は、政治関連について

 7月の第25回参議院選挙は暴走する安倍政権にストップをかけるべく、選挙区での野党統一候補の「おだ美和子」さんと比例区では各構成組織の推薦候補の勝利にむけ取り組んできました。選挙区は短期間の選挙戦の中、低投票率の中で敗れましたが、多くの組合員の支援を受けたことにはお礼を申し上げます。一方、比例区では立憲・国民という分立した中で涙をのんだ産別もあります。
 参院選後には立憲、国民、社民党等の共同会派が衆参両院で生れ、安倍政権に対する大きな塊として結集したことは第一歩です。
 連合香川としては、引き続きこれまで培ってきた3団体会議(連合香川・国民民主党・社民党)から立憲民主党も含めた4団体会議へと移行していますが、香川県内の政治闘争強化とその基盤強化に取り組むことが重要と考えています。
 合わせて連合香川は地方政治の強化をめざし、2月の多度津町議選を皮切りに、4月の統一自治体選挙でもすべての推薦候補者の勝利を勝ち取ってきたことにもお礼を申し上げます。
 また、安倍首相は悲願の9条への自衛隊明記も含めた改憲にいまだに躍起となっており、国民に正確かつ必要な情報が示されない中でのなし崩し的な国民投票に移行することも大いに懸念し、将来に禍根を残すような改憲を見過ごすわけにはいけません。

3点目は組織強化・拡大について

 連合香川は、連合本部の1000万連合に向けた取り組みに合わせ、2014年度以降のロードマップを作成し、2020年5万人組織を目標に取り組んでいます。現在まで、構成組織の協力のもと7,533人の拡大実績(昨年比+1,010)、実質減110人で35,435人となり、当時の組織人員数からの比較ではわずかですが実質減にとどまっています。
 組織拡大の取り組みについては、構成組織の様々な取り組みに対する事情はありますが、取り組み結果に差があることも現実です。2019年度には連合兵庫から講師を招いての先進的取り組みを学ぶ研修会を開催し、各構成組織で頑張る意思統一を図りました。
 連合はもとより各組織の運動の強化・拡大は運動の原点でもあり、2020年5万人組織の実現、そして、社会への発信力強化につなげることが重要です。改めて各構成組織のご協力をお願いします。
 労働相談においては、2月以降FM放送での紹介等々を取り組み、昨年の倍増件数となり、労働相談からの組合結成もできており、引き続き広く周知していくことが重要と考えます。
 また、10年前に結成した非正規労働センターを再スタートさせ、12月8日に10周年を記念した講演会や定例会議の開催を行ってきました。さらに、連合香川執行委員会の女性役員30%選出についての議論を行う中で、今期の改選では2人から3人へと増やすことができましたが、道半ばです。

4点目は働き方改革について

 働き方改革の動きは今始まったわけではなく、私たち労働組合は長時間労働の是正に向け、1日の就業時間短縮や休日の増・有給休暇の取得向上などの改善を通じた労働時間短縮の運動に取り組み20数年になります。
 働き方改革関連法は、多くの課題を抱えつつも労働基準法制定70年の歴史の中で、初めて罰則付き時間外労働の上限規制導入をはじめ、同一労働・同一賃金で正規と非正規の2極化など雇用形態間の不合理の解消など、各職場で労使がしっかり議論し、実践すれば、労働者が働く意欲を持ちつつ、ワーク・ライフ・バランスにも繋がると考えられます。
 香川においては10月30日に3回目となる、連合・労働局・県・経営者協会等の合同の働き方改革フォーラムを開催し、構成組織はもとより、県内の多くの企業の皆さんにも参加いただきました。いずれにしても、超時間労働を解消するため、ゆとりある生活にとって必要な改革です。また連合は3月6日を「36の日」としての「Action!36」と銘打ったキャンペーンにも取り組んできましたが、さらに36協定を社会に広め、ゆとりある生活を求める必要があります。

5.最後に

 さて、連合結成から今年で30年、連合香川結成は来年2020年3月で30年を迎えます。10月の連合本部大会で神津会長は「戦争やテロは貧困が残る限り続いていくだろう、その貧困に本当の意味で歯止めをかけることができるのは私たち労働組合である」、「失われた20年を経て、日本は常温社会化が進んだの指摘があるが、これはこの先は良くも悪くもならない、という認識が広がり期待が薄らぐ一方で、『不安はあるが不満はない』『先より今』『期待より現実』といった心情が社会に広がっているということであり、短期的視点でなく、負担の構造の問題から目をそむけず、将来に明るい展望を抱くことができる改革が不可欠」と述べ、連合を社会的存在として広く認知させていくために、「働くことを軸とする安心社会」実現のための「まもる、つなぐ、創り出す」をスローガンとした新たな連合ビジョンを策定しました。
 また、連合香川は結成30周年事業として、4月28日のワークフェスをスタートに様々な事業を取り組んでいます。今後は30周年誌の作成や年明けの旗開きでは30周年記念祝賀会を予定しています。
 最後に、今大会は役員改選の年で、濵岡副会長(基幹労連)、守田執行委員(運輸労連)、湯浅執行委員(JEC連合)、林執行委員(フード連合)、竹安執行委員(JR連合・女性)、吉岡会計監査(全労金)が退任することとなりました。
 これまで連合香川の運動にご尽力いただきましたことに対し、心から感謝申し上げますと共に、新たな職場・役割の中で、更にご活躍されますことと、引き続き運動へのご協力をお願い申し上げます。

2019年11月13日
連合香川会長 森  信夫