第54回地方委員会を開催しました

 第54回地方委員会を6月9日(木)15:00よりマリンパレスさぬきでWEB会議との併用で開催し、役員・代議員など57名が参加しました。
 福家会長の主催者挨拶の後に執行部からは、春季生活闘争の現状報告、国民運動、会計監査などが提案され満場の拍手で承認されました。

主催者代表挨拶

 第54回地方委員会にご参加の地方委員、特別委員の皆さん、お忙しい中ご参加いただきありがとうございます。
 本日は、2022春季生活闘争の連合香川における中間まとめ等の2022年度上期の総括、そして下期に向けた取り組みの意識合わせをいただく場になります。
 ぜひ積極的なご論議をお願いしつつ、私からは3点にわたり所見を述べ、冒頭のあいさつとさせていただきたいと思います。

 一つは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻にともなう平和の問題と各種取り組みへのお礼であります。
 みなさんご存じのとおり、2月24日に突然ロシアがウクライナに軍事侵攻を始めました。最初は、現時点も侵攻を進めている東部ドネツク・ルハンシク州や南部黒海周辺に限らず、首都キーウの制圧や原発のあるチョルノービリも掌握しようとするなど、完全にウクライナを支配しようとしていた感が見えましたし、化学兵器や核兵器の使用を匂わすような発言もありました。
 現時点では激戦が繰り広げられたと伝わるマリウポイを含む南部地域、そしてロシアが前述2州の支配をめざしていると言われる東部地域での壮絶な攻防が続いており、停戦に向けた気配はまだ読み取れない状況かと思われます。
 私たち連合は、軍事侵攻が始まった2月24日に即、事務局長談話を発表し、「国際法に反する行為を厳しく非難する」として、軍事侵攻を厳しく非難し即時の作戦中止・撤退を強く求めることを、「平和と安定の回復へ国際社会の迅速な対応」として、日本政府に事態打開に向けた外交的役割の発揮を求めることを、表明しました。
 その後、私も本部に何らかの取り組みをしないのかと問い合わせをしたところ、本部でも行動は必要との認識でいるとのことで、3月2日に本部より、アピールボードアクションや街宣行動の要請がありました。
 本部では外務省への要請行動や政党への働きかけを実施するとともに、救援カンパの取り組みにも取り組んでいるところです。
 私たち連合香川では、3月9日に執行委員会後アピールボードアクションを実施するとともに、春季生活闘争総決起集会を計画していたことに連動し、執行委員にご協力をいただき、コトデン瓦町駅頭で「ロシアによる軍事侵攻の即時の中止と撤退」「ウクライナ国民への平和を望む連帯の気持ち」の表明を街頭演説いたしました。
 また、本部の国連難民高等弁務官事務所協会とユニセフ協会を通じた救援カンパの要請に連動し、各地区メーデー集会でのカンパ、5月16日・23日に商店街で通行人へのカンパ要請、退職者にグランウンドゴルフ大会でのカンパのお願いを実施し、現時点105,935円のカンパ金を集約しております。
 連合本部では今月末までクラウドファンディングでもカンパを受け付けていますし、構成組織の中では独自にカンパを実施しているところも聞いています。
 多分、本日で突然の軍事侵攻から105日になろうかと思います。戦争が長引けば長引くほど、犠牲者は増えますし、いろいろな点で世界に影響が出てきます。
 街頭行動やカンパにご協力いただいた組合員・退職者そして市民の方に感謝申し上げ、同じ働く仲間として、平和を希求する仲間として、情勢を見守りつつ、早期の停戦・ロシアの撤退と平和なウクライナを連帯の気持ちを持って祈念していきましょう。

 二つ目は春季生活闘争についてです。
 連合香川の2022春季生活闘争方針をご確認いただく2月の地方委員会で、朝日新聞の記事の内容を申し上げました。その内容は平均の世帯収入が20年前より100万円ほど下がっているという内容でした。
 その後、調べてみました。1990年代に男性雇用者で妻が無職の世帯と共稼ぎ世帯の数が逆転し、2020年では男性雇用者で妻が無職の世帯が571万世帯、共稼ぎ世帯が1,240万世帯となっています。
 世帯収入が1馬力から2馬力になって、実入りが減っているという状況です。
 そしてこれまでも訴えてきましたが、実質賃金が97年を境に四半世紀の間、低下し続けているトレンドを反転攻勢かけなければならないとして、みなさん方に賃上げの継続・広がりを求め、労使交渉・協議の中で「人への投資」と、5年後・10年後の企業と地域社会の「未来づくり」の論議をお願いしました。
 結果と分析の詳細については、別冊に記載の内容を見ていただくこととしますが、妥結内容や一部の組合から途中での交渉状況を聞いた中では、やはり各組織がコロナや原材料費の高騰などのマイナス要素もありつつ、連合香川の方針をご理解いただき、丁寧に粘り強く労使交渉・協議を進め、マクロ的には前進的決着内容を引き出していただけたものと感謝しています。
 報告状況を見ると、まだ妥結に至っていない組合も存在します。引き続きの交渉強化をお願いするとともに、何か支援を求めたい事項があれば、お問い合わせをいただきたいと思います。
 ただみなさん実感しているとおり物価上昇が急激に進んでいます。このままでいくと2022年も実質賃金の低下の可能性もあります。今後、具体的な論議が始まる最低賃金審議で地域の底上げを図らなくてはなりませんし、2023春季生活闘争方針の確立に向けても今後の動向を踏まえての、しっかりした分析・論議が必要です。
 そしてコロナ禍からの回復、急激な物価上昇に対する対策では、労使だけでの頑張りでは限界があり、政治による対策無くしては、悪いインフレ、スタグフレーションに陥り、生活に余裕ができず、未来づくりより、安倍政権下で言われていた「今だけ・金だけ・自分だけ」に舞い戻ってしまいます。

 そのためにも三つ目として、政治闘争として、1ヶ月後に迫った参議院議員選挙について申し上げます。
 私からはまず選挙区候補者の一本化に至らなかったことについてお詫び申し上げます。もちろん、候補者は政党が自主的に擁立すべきであり、私たちは友好政党の応援団の立場であり、どこまで関われたかはあります。
 連合の政治方針には「与野党が互いに切磋琢磨する政権交代可能な二大政党的体制をめざす」となっており、一人区で複数の推薦候補者を擁立する訳にはいきません。しかしながら、多くの立候補が見込まれる香川選挙区において友好政党以外の選択肢を組合員に示す訳にもいきません。
 そして先にも申し上げた経済対策や労働問題、生活者支援の課題解決と働くことを軸とした安心な社会づくりには、私たち労組出身や支援している比例予定候補10人の勝利が欠かせません。
 香川選挙区での支援候補予定者、立憲民主党・茂木くにお(もてき くにお)さん、国民民主党・三谷しょうこ(みたに しょうこ)さんと、比例予定候補者10名の中で、各組織の推薦候補者の氏名の浸透を徹底していただき、氏名を投票用紙に記入することをぜひお願いします。
 今日は各構成組織とも2名ずつの参加で大半組合役員かと思います。みなさんは参議院選挙の投票方法は分かっておられると思いますが、ぜひ各組織で応援する候補者名の徹底と、投票方法の周知を改めてお願いします。
 連合は今次参院選で、「わたしプラスもう1票」をキャッチフレーズとしております。
 衆議院選挙の際も申し上げました。組合員の方に最低3回は声をかけていただき候補者氏名の浸透と、ご家族などもう一人を連れて選挙に行くことの徹底をお願いいたします。

 以上3点について申し上げましたが、その他の事項も含め、今後の運動の前進につなげるべく、積極的な議論をお願いし、委員会冒頭のごあいさつとさせていただきます。今日はよろしくお願いいたします。

2022年6月9日
日本労働組合総連合会香川県連合会
会長 福家 良一